【要約】ライト、ついてますか ― 問題発見の人間学
著者
ドナルド・ゴース
ジェラルド・マーヴィン・ワインバーグ
書籍の概要
ジェリー・ワインバーグとその仲間たちの〈計算機の人間学〉の本。
この本は問題発見についての本である。
問題は解くより発見する方がずっとむずかしく、ずっと面白い。
―実人生で本当にものをいうのはそこなのだ。
Amazon 「BOOK」データベースより抜粋
手にとってみた経緯
この表紙は大手書店の理工系の棚に置いてあります。
1987年に出版されたものであり、古典といっても良いでしょう。
問題の発見から解決に至るまでの考え方を振り替えるつもりで私は本書を手に取りました。
この記事は2016年に手書きのノートにまとめた情報を推敲し、公開しているものになります。
特徴
対象読者
プロジェクトマネージャ
プロジェクトリーダー
プロジェクトメンバー
良い点
問題解決大好きっ子にならない為のアドバイスが書かれており、
自分がそういった人になっていないかを考える切っ掛けになる。
悪い点
日本語訳が読み難く、ブラックジョークもあり、読解に時間を要する。
内容紹介
このエリアでは特に私が気に入っている点をポイント!として記載しておく。
例えば、要件定義工程にて顧客の認識している「問題」は本質的ではない事が多い。
その為、そもそもからヒアリングを行い、「問題」を上記2つの観点で捉える事が大切である。
そうしなければ「問題」は別の場所に逃げてしまう。
→ これは問題に限らず、仕事の作業でも同じ事が言えるわけですが、
想定よりも早い場合は、何かの間違いがあるはずだ。と先入観がまず入ります。
それが困難な事柄であれば益々バイアスが働く事になり、解決者はプロセスを言語化する事。 → 結合試験以降の不具合修正にて嫌という程上記は思い出す。
期限が短くなると多角的な考察が出来ないまま問題解決に進む事態が発生する。
そして、最悪な事態としては仕様が溶け、何が正しいか分からなくなる。
個別の問題解決が全体の問題の解決にならない事を理解しておかなければならない。 → 問題の定義を行う際、
その問題が解決した後、誰が幸せになるのか?という観点を忘れてはならない。
お節介をしている時間は我々にはない。
問題解決大好きっ子になってはいけないよ。というのが本書のメッセージだ。
本当に解決しなければならない問題を理解し、
その解決の先に不適合が発生しないかを精査した上で、問題は解決しよう。
次のアクション
周囲の問題を定義してみよう。
◎ その問題はそもそもどこから来た誰の問題なのか?
◎ その問題は解決する必要のある問題なのか?
◎ その問題を解決して他の問題が発生しないか?
これらの観点を仕事を行う上で持っていると、問題解決のアプローチに深みが出ると思います。
この書籍を読んだ方が、何かしらの仕事のヒントを得られれば、幸いです。
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書評、レビュー