「かつ吉」に行ってみた。とんかつ以外も侮るな!絶品フライの数々。特徴、レビュー(かつ吉@東京)
お店の概要
最寄り駅は東京駅。
駅から3分程東京駅を背に皇居方面に歩いた新丸ビルの5階にあるお店です。
本家は水道橋で創業50年程の歴史がある老舗です。
その水道橋店から独立して店を構えた店主も多く、秋葉原の丸五の店主等がその一例です。
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この様な系譜はどのジャンルにもあるもので、本家との違いを楽しむのも一興です。
待ち時間と店内
13時00頃に伺うと10名待ちでしたが、
行列を見つつ通りすがりの方々が「ここは美味しいとんかつ屋さんなんだよ」と
話している方々が数名いらっしゃったので、この界隈では評判のお店な様です。
30分以上の待ち時間を覚悟していたのですが、
丁度入れ替わりのタイミングだった様で、5分程で店内に案内されました。
店内に足を踏み入れると自然の木材が溢れ、空間に対する拘りを感じます。
壁には蕎麦猪口(伊万里焼)が1段あたり21個、8段の3組が飾られており、
約504個が美しく鎮座しているのも圧巻です。
通されたカウンターは6名が座り食事が出来るだけの大きさの一枚板(おそらくケヤキ)が設置されており、
よくこの高層ビルにこの一枚板を搬入しようと思ったな。と思わず感じてしまう程に立派な一枚板です。
メニュー
中価格帯でも高い部類に入ります。
早速メニューを確認し、ロースかつの盛り合わせ(¥2,300)定食を頂くこととします。
ご飯はしそご飯か、白米かを選べる様で、私は今回はしそご飯を頂く事にしました。
メニューですが木材に貼り付けている事もあり、少々重いです。握力の弱い方は両手で握った方が良いかと思います。
特徴
席に通された際に既にお新香が提供されており、
また、沢山食べて下さいとばかりの量で嬉しいサービスです。
それをつまんでいるとキャベツが盛られた木製のボールが運ばれます。
これは銀座の「和心とんかつあんず」と同じ提供でこれまた嬉しいサービスです。
ドレッシングは一種類の甘い中華ドレッシングであり、ドレッシングは私の好みですが、
キャベツのみずみずしさ、
歯ごたえを考えると「和心とんかつあんず」のキャベツに軍配が上がります。
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厨房は見える範囲で3名が粛々とお仕事をされており、
揚げ場の担当はお一人でしたが、店内を見渡しつつお仕事をされていらっしゃる姿が印象的でした。
かつ吉のこだわりとしては国産銘柄豚を使用しており、
特定の銘柄豚を使用せず、その時々でベストな豚を仕入れ、調理する姿勢を貫いていらっしゃる様です。
厨房の片隅には岩中豚の取り扱いを表す木製のオブジェも置かれており、
時には岩中豚を使用していると思われます。
パン粉についても二日間熟成と自然乾燥を経て挽いたり、
油もコーン油とごま油をブレンドした油であったり、
米は精米5日以内の米を使う等の兎に角、愚直に食に向き合っているお店です。
15分程待っていると(お新香とキャベツに夢中で時間は曖昧です)
お味噌汁、しそご飯、ロースかつの盛り合わせの順で運ばれてきました。
衣は非常に薄いですが、豚肉と衣が剥がれる事はない絶妙な力加減で仕上がっており、
豚肉は中央までしっかりと火が通った状態でした。
さっそく何もつけずにひと口食べてみましたが、
心地よい薄い衣の砕ける食感と、少々強めの豚の脂とその甘味、
繊維の歯ごたえと非常に整った上品なロースかつを感じます。
おそらくどこかの調理工程で塩胡椒を微量に
塗していると思われます。(そのまま食べても十分に美味しいです。)
次に輪島の海塩と呼ばれる粗塩を載せてみると
甘みが一層強く感じられ、キャベツやしそご飯がより進みます。
時よりなめこの赤だし(八丁味噌)を口に含むと落ち着きます。
春菊も適度なアクセントになり、和食の旨さを痛感します。(ただ、出来れば豚汁が嬉しいなぁ)
次にエビカツを頂いてみます。
断面から海老だらけを感じさせる仕上がりで、世のエビカツはエビカツではない。
と思える程の違いを感じます。
タルタルソースでも頂けますが、
そういったものも要らない程、そのままを食しても美味いエビカツです。
次に季節の貝のフライという事で、
寒い時期の定番である牡蠣フライを箸で半分に切ってみます。
すると、期待を裏切らない牡蠣まみれの仕上がりで、
牡蠣玉と表現しても良い程の牡蠣の量であり、
牡蠣のミルフィーユを食べている様です。
こちらの牡蠣フライは衣も比較的多く付けられておりご飯やキャベツはおかわり自由である為、
お腹いっぱい食べたい方にもオススメ出来るのがかつ吉さんの特徴ですね。
2020年で一番総合的満足度の高いお店No.1に躍り出た感じが否めません。
それほど空間に対する拘りと、各種フライが美味しかったです。
おわりに
とんかつ以外のフライも絶品であり、これは正直やられました。
とんかつ屋さんのとんかつ以外のフライは期待を超える事がなく、洋食屋のフライの方が美味しい。
というのが私の印象でしたが、とにかくこのかつ吉さんはとんかつ以外も絶品でした。
盛り合わせがあるだけで幸せを感じる私としてはこの絶品具合は通いたくなる水準のお店です。
この界隈でとんかつが食べたくなった際には再訪し、次はヒレカツの盛り合わせを頂きたいと思います。
ごちそうさまでした。
住所
〒100-6505
東京都千代田区丸の内1丁目5−1 新丸の内ビルディング 5F