【要約】反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

※ 本記事は5分程の分量があります。

著者

草薙龍瞬

対象読者

感情的に何でも反応してしまう方

書籍の概要

ブッダは実は、「超クール」――
“独立派"出家僧が教えるあなたの悩みを解決する「原始仏教」入門!

誰かの言葉にすぐ反応。SNSツイッター、ネット記事に常に反応……毎日、ムダな「反応」をしていませんか?
すべての「苦しみ」は、自分が「反応する」ことから始まっています。それを理解することが、悩みを解決する第一歩です。
その事実と、具体的な方法論を教えてくれるのは、2500年前の悟った人、ブッダ(原始仏教)。
本書では、原始仏典を紐解きながら、現代人の人生に活かせる合理的な考え方を紹介します。
何歳からでも始められる――「感情を、上げもせず、下げもしない」ブッダの方法

Amazon「概要」より抜粋

手にとってみた経緯

私は適応障害うつ病を患った事から、人生に生き辛さを強く感じるようになりました。
・人生に意義を全く見いだせない。
・他者と比較してしまい落胆してしまう。
・漠然とした不安感を常に抱いて萎縮してしまう。etc.

こういった心情、思考から何かしら抜け出すヒントがないかと思い、古典に学ぶ事にしました。
ただ、いきなり古典を学ぶにはハードルが高い為、草薙龍瞬さんの著書を手に取りました。
私の悩みが晴れて、少しでも生きやすくなればとの思いを胸に。


特徴

良い点

ブッダの教えを広く、浅く学ぶ事が出来ます。
具体例も挙げられており、そうそう、そういう場面に遭遇する事もあるよね。と共感し易い。

悪い点

体系的に記されている訳ではないので、記憶に残り難いです。
ただ、その時の自分に必要な情報については記憶に残ると思いますので、そういった読書の仕方でも良いかと思います。
時よりパラパラと気になった箇所を読書してみると良いでしょう。

内容紹介

悩みを理解し、あるものだと思う

ブッダは人生において8つの苦しみがあると説いた。
以下は言われてみればそうだよな。と思うものばかりですが、2000年以上前から人間の苦しみは変わっていない事がよく分かります。

ポイント! ①生きること
②老いること
③病にかかること
④死
⑤厭わしい者と出会うこと
愛する人と別れなければならないこと
⑦求めるものを得られないこと
⑧ままならない人間の心

悩みを作り出している元凶

ブッタは悩みを作り出している元凶は心の反応であると説いた。
その為、心の反応をいかに減らす事が出来るかどうかで悩みの量や質を変える事が出来ます。

苦しみは喜びを求める心(渇愛)である

求める心とは人間が生きている間持ち続けている意識のことであり、7つの欲求に分類される。

ポイント! ①生存欲
②睡眠欲
③食欲
④性欲
⑤怠惰欲(楽をしたい)
⑥承認欲(認められたい)

悩みたくないならば、判断をやめよ

人が悩んでしまう理由は「判断しすぎる心」にある。
以下は全て判断であり、こうした判断はわかった気になるので快楽に繋がるが悩みを誘発するリスクがある。
よって、無駄な判断をやめる事が悩まないポイントである。
・人生は生きている値打ちがあるとかないとか。
・自分は彼よりも劣っているとか。
・どうせ失敗するに決まっているとか。

本当に必要な判断とは何か?

ブッダ「真実であり、有益である(役に立つ)」場合にその判断は必要である。と説いている。
それ以外の事を判断することは暇つぶしである。

皆さんもついつい色々な事に首を突っ込んで様々な判断をしてしまっていませんか?
私はあります。無駄な時間だったりもしますよね。反省です。

無駄な判断をしない方法

①「今、判断した」と気付く、言葉にする
 今日は駄目だった。俺は出来ない奴だ。等の判断がよぎったら、「今、判断した!」と気付き、無駄な判断だと気付きましょう。
②自分は自分と考える
 世間には色々判断する人がいるけれども、自分は自分だ。迎合しないようにしましょう。
③慢を捨てて素直になる
 私は正しい。私は偉いといった慢に固執せず、率直な自分でいられるようにしましょう。

人生の方向性を考える

自分の人生の方向性について考えるには「喜び」を大切にしましょう。
喜びを見出せる活動については積極的に継続していきましょう。
しかし不快な活動についてはその活動を見直す等の対処をする必要があります。
日毎や週毎にそれらを振り返ってみるのも良いでしょう。

この世界は競争社会です。
絶対的な勝者であり続ける事は不可能に近い事ですし、その道程は激しく辛い場合もあるでしょう。
そうしてその行動は終わる事がありません。

ブッダはそういった社会の中で、自分が納得できる人生を目指せという。(自分が良ければそれで良い)と説きます。

誰かと比べて優れている。劣っている。上だ。下だ。と振り回される人生を生きる事ではなく、
自分の価値基準に基づいて生きる事の重要性を考えさせられます。

次のアクション

世の中は膨大な情報に溢れています。
しかし、本当に有益で自分の人生に意義のある情報はどれだけあるでしょう?
そして普段から、どうでも良い判断ばかりに時間を割いてはいないでしょうか?

まずはそういった判断している頭に気が付いて、それを言葉にし、判断を捨ててしまいましょう。
我々が判断するのは自分にとって有益な事だけです。

そして誰かと比べるのではなく、自分の価値基準に基づいて納得出来る人生を歩んでいく。
世間では○○が一般的だから。と考えるのではなく、自分の価値基準を探していく。
その姿勢が生きていく上では大切なのかもしれません。

自分が納得出来る人生を歩みましょう。

おわりに

人はどうして苦しむのだろう。
この苦しみをどうすれば手放す事が出来るのだろう?と悩む事は誰しもある事だと思います。
そして、全力で向き合う苦しみは必ず人生において遭遇します。

本書ではその回答については言及されていません。
ただ、あなたの苦しみや悩みは、少しだけ減らす事が出来たのではないでしょうか?
それだけでも一定の効果を本書は与えてくれます。

全力で向き合う苦しみについては誰かに話しを聞いて貰いながら、認知行動療法を実践すると良いでしょう。
上手に考え方を変え、上手に問題を捉え、対処する。時より気晴らしのコーピングで心身にゆとりを持たせる。
もしこうした事に興味がある方は、認知行動療法についての本を手にとってみてください。

あなたの人生が少しでも納得できるものになりますように。

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