考えを変えれば楽になる

※ 本記事は5分程の分量があります。

対象読者

・どうにも人生がうまく行かない方
・ネガティブな感情ばかり浮かんでしまう方
・いつもストレスに悩まされ、苦しんでしまう方

認知行動療法とは

認知行動療法とは認知(考え方)と行動を変えることで辛い感情を軽減する心理療法です。

何をやっても上手くいかない。私は駄目な人間なんだ。どうして私だけこんな目に遭うんだ。
といった辛い感情を軽減出来るアプローチになります。
少し難しそうな名前が付いている心理療法にはなりますが、今回は「考えを変えれば楽になる」を軸に紹介していきます。

尚、私は心理士ではない為、あくまで適応障害うつ病を患った後に学んだ知識をベースに紹介します。
詳細については専門家に相談してみて下さい。

あなたは何故辛いのか

何か出来事があった時、その出来事に対して認知(考え方)が働きます。
しかし、その働きは人それぞれ異なるもので、誰もが同じ認知(考え方)になる事はありません。
その為、ある出来事がAさんにとっては辛い感情を齎したとしても、Bさんにとっては向上心を燃やす感情を齎す事もあります。
つまりは出来事の捉え方次第で感情や行動が変化するのです。

ですから、あなたが辛い思いをしている場合、そして、その思いから開放されたい場合は、認知(考え方)を変える事で、楽になる可能性があります。

認知と感情、行動の関係性

前述した通り、私たちはある出来事に対して認知(考え方)を通して感情と行動を決断しています。
図解すると下図の様な関係性になります。

そして、この認知(考え方)には辛い感情を抱く人には一定の認知(考え方)の癖がある事が分かっています。
次は一例としてその癖について紹介します。

認知(考え方)の癖

ここではある立場を基に「○○でなければならない。」という癖を持っている場合の例を挙げてみます。

あるシステムエンジニアの場合
・私が開発したコード(プログラム)にバグ(不具合)があってはならない。
・常に生産性を高める努力をし続けなければならない。
・最新技術に敏感にならなければならない。
・期限は守らなければならない。 etc.

この「○○でなければならない。」という考え方は自分を苦しめる事のある認知(考え方)の癖です。
私の場合は「完璧な成果物をデリバリーしなければならない。」といった認知(考え方)の癖があり、精神的に追い詰められて行きました。
その為、そうした認知(考え方)の癖に対して、本当にそうなのか?という反駁する癖をつけると心が軽くなっていきます。
私たちは完璧な人間ではない。という事を認めて上げましょう。

認知(考え方)の癖の10パターン

ここでは、先程の例を含めた10パターンの認知(考え方)の癖を紹介します。
皆さんも自分がそういったパターンに当てはまっていないか。当てはまっている場合は何故そうした考えを持っているのか。それは自分にとって有益か。
というポイントで見直してみて頂ければ、自分の辛い感情は少しは収まる事が期待出来ると思います。

①白黒思考
 物事に対して白か黒かの二者択一な思考です。
 世の中には二者択一では図れない出来事ばかりです。
 そして黒だと判断した場合に自責の念に駆られる人が多いです。

②一般化
 ある一つの出来事の結果を全ての出来事にも当てはめて考える思考です。
 一度のミスから他の事でもミスをするのではないかと消極的になってしまう等の行動を取ります。

③心のフィルター
 出来事の中で悪い部分だけに焦点を当ててしまう思考です。
 その出来事の良い部分に目が行かず、悪い部分を引きずりネガティブな感情に飲み込まれていきます。

④マイナス思考
 全ての出来事に対してネガティブな解釈をしてしまう思考です。
 私は青年期に人生は最悪を想定していれば心を痛める覚悟が持てるはずだと思い、ネガティブ思考に傾倒しました。

⑤結論の飛躍
 何か一つの出来事に対して飛躍したネガティブな結論を無理やり結びつける思考です。
 この思考はその結論に至る根拠が全くないのにそうした認知(考え方)をしてしまうのが特徴です。

⑥拡大解釈と過小評価
 この思考は悪い事は拡大に解釈し、良い事は過小に評価する思考です。
 自己肯定感が低い人はこの傾向が顕著であり、自分なんて…という考え方が根深い事が特徴です。

⑦感情的決めつけ
 論理ではなく感情で物事を判断してしまう思考です。
 でも、どうせ、だって。という言葉がすぐに出てしまう時なのがこの思考に当てはまるでしょう。

⑧すべき思考
 こちらは先程紹介した思考です。割愛。

⑨レッテル貼り
 自分は駄目な人間だ。というレッテルを貼る思考です。
 ②一般化の極端な認知(考え方)がこちらになります。

⑩個人化
 自分に関係がない出来事であるにも関わらず自責の念に駆られてしまう思考です。
 責任感の強い人などに多く見受けられます。

認知(考え方)を変える

色々と辛い感情を抱く基になる認知(考え方)を紹介しました。
まずは辛い感情を抱いている方は、そうした認知(考え方)を自分はしてしまっているのだ。と認識する事から始めましょう。
最初にも書いた通り、その辛い感情で自らが辛くなく、望ましい人生を得られているならば、この癖は直す必要はありません。
しかしながら、辛い感情で人生に嫌気が差しているならば、癖を認識し、反駁する練習をしてみて下さい。

私たちは出来事をどう捉えたのかによって感情や行動を変容できる生き物です。
最初は全く認知(考え方)を変える思考は思い浮かばないと思います。
当たり前です。何十年と染み付いた認知(考え方)を変えるのは相当に困難です。
だからこそ、日々練習していく必要があるのです。

私も5ヶ月程練習をしていますが、まだまだ上手に出来ません。
日々、練習あるのみです。

認知(考え方)を変えるだけでは駄目な場合

ここまで認知(考え方)を変える話を紹介してきましたが、それだけでは駄目な場合もあります。
例えば今まさに心身に脅威が迫っている時などは、認知(考え方)を変えている場合ではありません。即刻逃げましょう。
認知(考え方)を変えるこの手法も限界がある事を忘れないで下さい。
なんでもかんでも認知(考え方)を変えても、最終的に自分が壊れてしまう結論に至ってしまっては本末転倒なのです。

私はリワークで認知(考え方)を変える案を発表すると、
同業者の方から「ミヤモリさんは十分やってるから、そこまで変えると倒れますよ。」と言われた事があります。
何事も自分の心身と相談しつつ、この考え方を変えるという手法を取り入れてみて下さい。

次のアクション

認知行動療法は書店に行けば色々と書籍が並べられていますが、読むだけでは効果はほとんどないと思って下さい。
書かれている内容は簡単なので分かった気になってしまうのです。
ただ、それを実践するのは雲泥の差があります。

その為、時間を設けてストレスを感じた出来事を基に下図の4つのブロックを洗い出してみて下さい。
実際にやってみないと効果は感じられないものです。

私はリワークに数ヶ月通所していますが、最初はなかなか書く事が出来ませんでした。
それが徐々に書けるようになってきます。

焦らずに自分と向き合う時間を週に1度からでも構いませんので、試してみて下さい。

おわりに

今回は簡単にですが、考えを変える。について紹介してきました。
これらをもう少し詳しく知りたいと思った方は、下記の書籍などが参考になりますのでリンクを貼っておきます。

個人的にはこちらの書籍を最初に読み



こちらの書籍を読むとスムーズに理解が出来ると思います。



今、辛い人たちが少しでも心が軽くなれば嬉しいです。

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