「燕楽」に行ってみた。200gの三元豚ビブグルマンとんかつ。特徴、レビュー(燕楽@池上)
お店の概要
最寄り駅は東急池上駅であり、駅から2分程国道421号を東に歩いた場所にあるお店です。
東急池上駅は蒲田駅から4両編成程の車両で住宅街を抜ける為、乗車していてローカル線の様な気持ちにさせてくれます。
さて、本家は御成門にある燕楽さん(1950年創業)の暖簾分けの池上店です。
私の記憶では4年前にクロスバイクに跨りこの池上の燕楽さんにお邪魔し、静寂の中、ロース定食をいただいた記憶があります。
店内の料理外の写真が禁止な為、料理の写真を撮る事もせず、ほどほどに満足して帰宅しています。
やはり当時は丸一さんが最高峰店だった為、燕楽さんはポテトサラダが出てくるとんかつ屋。
くらいの記憶になっており、川崎のとんQさんのようにもう一度足を運んでみよう。という事で、
再びクロスバイクに跨りお邪魔する事にしました。
待ち時間
土曜日の19時15分頃にお店に到着しました。
店の前には4名の先客がおり、蒲田の土曜日のとんかつ屋に比べれば待ち時間は15分と4分の1程の短さです。
座席数は24席で1階はカウンターが8席とテーブルの4席、2階には2つのローテーブルがあり、
各々6名が座れるフローリングであり、人のお家にお邪魔している様な気分になります。
1階のカウンターの方が調理場の雰囲気やこだわりが書かれた文面を読める為、そういった空気を楽しみたい方は1階がおすすめです。
メニュー
ミックス定食はヒレカツ+エビフライとのこと。
お姿
オーダーしたのはロースカツ定食(¥2,300(税込))です。
この価格帯はのもと家さんと同等の価格帯になります。
とんかつが来るまでの間、キャベツの千切りを作る包丁の音を耳にして、
嗚呼、確かにこの音を4年前にも心地良く聞いていた事を思い出しました。
注文から15分程でお新香(大根、蕪、胡瓜)とポテトサラダが運ばれる為、それを頂きつつ主役の到着を待つ事にします。
燕楽さんのお新香は味付けも薄く、素材の味がよく伝わります。
ポテトサラダは程よいポテト感を残した部分と、マッシュポテトを混ぜ、
クセのない程度のマヨネーズで作られており、久しぶりのポテトサラダに舌鼓を打ちました。
さて、お新香たちの到着から遅れる事10分、山形平田牧場の三元豚を使ったとんかつが運ばれてきました。
特徴
第一印象としては200gのロースカツのボリュームです。
そしてとんかつの断面は程よい桜色をしており、薄い衣は箸を使っても剥がれにくく、
この辺りはパン粉やパン粉の付け方に燕楽さんならではの創意工夫を感じます。
最初のひと口を何もつけずに食べてみると、丸五のヒレカツを彷彿とさせる肉の弾力、脂、
そしてほんのりとした豚の甘み、周囲の薄い衣がサクリと心地よい食感を演出してくれます。
とんかつはアツアツ(火傷する水準)ではなく、ほのかに温かい状態で提供され、余熱による調理がされています。
その為、とんかつそのものの味をより感じやすい一口目になりました。
卓上の調味料としては、醤油、塩、ソース(甘口)が揃っています。
珍しく「からし」が提供されておらず、個人的には「からし」が合いそうなとんかつだっただけに残念でした。
隣のお客は塩で全てのとんかつを食べていましたが、私はソースがこのとんかつには合う様に感じました。
おわりに
とんかつの味や食感、余熱調理、どれをとっても既視感が訪れず、4年前の私には燕楽さんのとんかつは物足りなかったのかもしれません。
当時は若さもあり、丸一さんや檍さんが最高のとんかつだと感じていた為、仕方がないかもしれません。
ただ、三十代にもなると、200gというボリューム+ロースカツは私の胃には普段であれば一切れ残してしまうグラム数だったりします。
しかし、三元豚だからなのか。燕楽さんだからなのか。満腹感はありますが、脂っこくて一切れ残す事はありませんでした。
豚肉の脂や、フライ油、パン粉等を工夫されているのだと思います。
ロースカツを食べたいが脂っこいのが苦手だ。という方は燕楽さんは良いと思います。
接客についても無駄な私語もなく、キビキビと対応されており、こちらまでしっかりしなければと思わせる程の接客でした。
4年前は私と、1人のお客さんしかいないタイミングで訪問していた為、ここまで活気のあるお店だったのか。と正直驚いてしまいました。
コロナ禍で大変苦しい状況だとは思いますが、変わらず丁寧な仕事ぶりに畏敬の念を抱かざるを得ません。
これからも美味しいとんかつを提供して欲しいと願うお店の一つです。
ごちそう様でした。
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グルメ、食通、ダイニング
住所
〒146-0082
東京都大田区池上6丁目1−4